瞑想入門おすすめの本
「禅マインド ビギナーズ・マインド」 鈴木俊隆
スティーブ・ジョブズが愛読していたという禅のバイブル的な一冊。もともと英語で書かれたものを邦訳されたものです。
もともと、禅について詳しい知識を持っていないアメリカ人に向けて書かれたものなので、誰でもわかるような簡単な表現を使って書かれています。禅問答のような形式なので、アメリカ人向けの文章といっても明確な答えがあるわけではなく、これをすれば座禅で悟りが開ける!というようなハウツーがわかるものではありません。ひとつひとつの章を読み進めていくうちに、禅的な物事のとらえ方がなんとなくわかってくる、そして何度も何度も本書を読んで自分の中に落とし込んでいく、という本なのだと思います。
お寺の入り口に書かれている一言にはっとしたことはありませんか?お寺座禅に行ったときに、座禅の前後に話してくださるお話が心にしみてずっと覚えているということはありませんか?この本は、鈴木師の法話集として、たくさんの法話がおさめられており、自分が今まで気にしていなかったことにハッと気づかせてくれるようなお話がたくさん。
日常生活のなかで取り入れることができる教えが多いのでちょっとずつ瞑想に取り入れるのも良いかもしれません。
「超訳 ブッダの言葉」 小池龍之介
「ブッダの幸せの瞑想」 ティク・ナット・ハン
ベトナムの禅僧、ティク・ナット・ハン師が教えてくれる瞑想。平和活動に積極的なことでも有名ですね。禅や瞑想に関する本を多数書かれていて、どれもとても分かりやすい内容のものです。
この「ブッダの幸せの瞑想」は、理論と実践に分かれており、頭で理解した後にどう行動に移せばよいのかがすぐにわかる構成になっています。歩きながら瞑想、お茶を飲みながら瞑想、など日々の生活の中でできる瞑想方法を教えてくれています。
私的に良いな、と思ったのは「子どもと一緒に瞑想」。子育てをしていると毎日があっという間に過ぎていき、部屋の中はぐっちゃぐちゃ、自分の身だしなみもぐっちゃぐちゃなことが多く、整理整頓や静けさとは無縁の毎日ですよね。でも子供との時間は愛や感謝にあふれるすばらしいもの。一緒においしいものを食べる、一緒に自然に触れる、子どもの話をゆっくり聞く、など明日からでもできる心の鎮め方を提案してくれています。
「LIVING YOGA~ヨガのある生活」クリスティ・ターリントン
世界的スーパーモデルの著者。1969年カリフォルニア生まれ。15歳から25歳までの間スーパーモデルとして世界中のランウェイを歩いていたけれど、体に大きな負担がかかるモデルという職業に区切りをつけ、ニューヨーク大学で東洋哲学を学ぶ道に進みました。そこからヨガや瞑想の研究に取り組み、現在は自身のヨガブランドと、アーユルヴェーダ化粧品ブランドを展開しています。
この本は、モデルであったクリスティ自身の言葉で、ヨガの教えを説明してくれています。ヨーガ・スートラや八支則(ヤマ・ニヤマ)などヨガ関連の本は慣れない横文字(英語じゃなくてサンスクリット語の横文字)や概念の話など、小難しい本が多いのですが、LIVING YOGAは彼女自身の生活の中を通したヨガの実践や、生き方に対する考え方などを語ってくれてとても分かりやすいです。呼吸と、喫煙と、お父さんの肺がんの話など、ストーリーを通して概念を説明してくれています。
小難しい本は苦手だけど、写真を眺めながらヨガや瞑想について知ってみたい方などにとてもおすすめの本です。
「癒しの旅~ピースフル・ウォリアー」 ダン・ミルマン
20年ほどまえに知人からもらったこの本。何度も読み返しているのでかなり古くなってすれていますが、いまでも大切にしています。心に残ったページには付箋がついてますね。
大学で体操選手のスターだった男の子が、深夜のガソリンスタンドで信じられないパワーを持つ老人ソクラテスに出会い、そこからインナーセルフ、自分探しの旅が始まるお話です。ソクラテスが主人公ダンに様々な抽象的な問いを投げかけ、ダンがそれに対して体当たりで答えを見つけに行きます。「癒しの旅」は大学とガソリンスタンドがお話の場面になり、続編の「聖なる旅」はハワイのモロカイ島での冒険になります。実在の選手のお話をもとにしているので、ほぼ実話。スポーツの大会で成績を残すこと、学校で優秀な成績をとること、女の子にモテることなどに夢中になっている青年へ、行動や思考の転換を行い、内面を磨く方法を少しずつ教えてくれるという内容です。
外からの評価に一喜一憂せず自分の核を持つこと、自分の内面を見つめて精神の成長に専念すること、そうすれば人間として・宇宙の中の一部としての生き物として完璧な状態に近づくことができる、ということを教えてくれる本。